新NISAの証券口座は開設したものの、
「実際にどうやって投資信託を買えばいいのかわからない」
という状態で止まっている方は少なくありません。
証券会社の画面を開いても、投資信託の一覧が並んでいるだけで、何をどう選んで、どこを設定すればいいのか、最初は戸惑うと思います。
この記事では、証券口座を用意した後に、実際に投資信託を購入・積立設定するまでの流れを7つのステップで解説します。
読み終える頃には、
- 投資信託を選ぶときに最低限見るべきポイント
- つみたて投資枠と成長投資枠の使い分け
- 積立金額・頻度の決め方
- 注文から積立設定までの流れ
がイメージできる状態になります。
すでに投資信託を選んで注文する準備ができている方は、目次からSTEP2以降に進んでいただいて構いません。
新NISAで投資信託を買う前に知っておきたいこと
新NISAでは投資信託を非課税で運用できる
新NISA(少額投資非課税制度)は、投資信託や株式などを購入した際に発生する運用益(値上がり益や分配金)が非課税になる制度です。
通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、新NISAの口座内で得た利益にはこの税金がかかりません。
制度の全体像(対象年齢や口座開設の流れなど)については、新NISAの始め方を初心者向けに5ステップで解説で詳しく解説しています。
この記事では、すでに口座を用意した前提で、投資信託を「買う」部分に絞って解説していきます。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠があります。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額 | 1,800万円(合計、成長投資枠と共通) | 1,200万円まで |
| 非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
| 対象商品 | 金融庁の基準を満たした投資信託 | 投資信託・上場株式など幅広い商品 |
| 買い方 | 積立のみ | 積立・一括どちらも可能 |
(参考:金融庁 NISA特設ウェブサイト)
2つの枠は同じ年に併用できます。年間の投資枠は合計で最大360万円、生涯で非課税のまま保有できる金額(非課税保有限度額)は合計1,800万円です。
なお、これらの金額や制度の細かい要件は将来変更される可能性があるため、実際に投資を始める際は金融庁やご利用の証券会社の最新情報も確認しておくと安心です。
初心者は積立投資から始める方法もある
投資に慣れていない場合は、毎月一定額を購入する積立投資から始めることで、購入タイミングを分散しながら運用を続けやすくなります。
もちろん、一括購入や成長投資枠を使ってはいけないということではありません。あくまで、投資に慣れていないうちに検討しやすい方法の一つとして紹介しています。
新NISAで投資信託を買う7ステップ
ここから、実際に投資信託を購入・積立設定するまでの流れを見ていきます。
STEP1 証券会社でNISA口座を用意する
投資信託を買うには、まずNISA口座を開設している証券会社の口座が必要です。
すでに口座を持っている方は次のステップに進んでください。
まだ証券会社を決めていない方、どこで口座を開設すればよいか迷っている方は、おすすめ証券会社を徹底比較|新NISA初心者ならこの2社でOKで比較しています。
私の場合は楽天証券でNISA口座を開設し、そのまま5年以上運用を続けています。ポイント連携やアプリの操作性で選びましたが、どの証券会社でも投資信託を買う基本的な流れは大きく変わりません。
STEP2 投資信託を選ぶ
証券口座にログインしたら、投資信託の一覧から購入する商品を選びます。
多くの投資信託の中から選ぶのは大変に感じるかもしれませんが、最低限、以下のポイントを確認すると、商品の特徴を比較しやすくなります。
- 投資対象:日本株、米国株、全世界株など、どこに投資する商品か
- 連動する指数:S&P500、オールカントリー(全世界株式)など、値動きの基準となる指数
- 信託報酬などのコスト:保有している間、継続的にかかる手数料
- 純資産総額:その投資信託にどれくらいの資金が集まっているか
- NISA対象かどうか:つみたて投資枠・成長投資枠、それぞれの対象商品か
特に信託報酬は、同じような投資対象の商品でも差があるため、比較しておく価値があります。長期間保有するほど、この差が運用結果に影響してきます。
なお、「S&P500とオールカントリー、どちらを選ぶべきか」という比較については、この記事では扱いません。詳しく知りたい方はS&P500とオルカンはどっちを買うべき?5つの違いを徹底比較をご覧ください。
私は新NISAでS&P500に連動する投資信託を中心に積立を続けています。あくまで一つの選び方であり、正解が決まっているわけではありません。
STEP3 つみたて投資枠か成長投資枠かを確認する
購入したい投資信託が決まったら、それがつみたて投資枠の対象か、成長投資枠の対象かを確認します。
つみたて投資枠と成長投資枠では、それぞれ対象となる商品や購入方法が異なります。購入前に、証券会社の商品ページなどで、利用したい枠の対象商品かどうかを確認しましょう。
初心者のうちは、まず自分が利用したい投資信託と購入方法に合わせて、どちらの枠を利用するか確認するとよいでしょう。
STEP4 積立金額を決める
積立金額は、家計に無理のない範囲で決めることが大切です。
「月にいくら積み立てれば正解」という決まった金額はありません。
生活防衛資金として必要な現金を確保したうえで、毎月の収支から無理なく続けられる金額を設定しましょう。
最初から高い金額で始める必要はなく、少額から始めて、収入や支出の状況に合わせて後から見直すこともできます。
STEP5 積立頻度・購入日などを設定する
積立投資では、積立頻度は証券会社によって異なりますが、毎月など一定の頻度で自動的に買い付ける設定ができます。
また、クレジットカード決済で積立を行うと、証券会社によってはポイントが付与される仕組みもあります。この仕組みについては別の機会に詳しく扱いますが、まずは「毎月一定額を自動で積み立てる」設定ができれば十分です。
設定画面では、以下のような項目を入力していきます。
- 積立金額
- 積立頻度(毎月・毎日など)
- 決済方法(クレジットカード、証券口座の残高など)
- 積立を開始する月
一度設定してしまえば、その後は基本的に自動で買付が行われます。
STEP6 目論見書などを確認して注文する
注文の前に、その投資信託の「目論見書」と呼ばれる説明資料を確認する画面が表示されます。
目論見書には、その投資信託の運用方針や手数料、リスクなどがまとめられています。すべてを細かく読み込む必要はありませんが、手数料やリスクに関する部分には一度目を通しておくと安心です。
内容を確認したら、金額や枠(つみたて投資枠・成長投資枠)に間違いがないかをチェックした上で注文を確定します。
STEP7 注文後に保有状況・積立設定を確認する
注文が完了したら、マイページなどで以下を確認しておきましょう。
- 注文が正しく受け付けられているか
- 積立設定が今後も継続される内容になっているか
- 使っている枠(つみたて投資枠・成長投資枠)と金額
積立投資は一度設定すれば自動で継続されるため、最初の設定を確認しておくことで、後から「思っていた内容と違った」という事態を避けられます。
新NISAで投資信託を買うときの注意点
生活防衛資金まで投資に回さない
新NISAはあくまで投資であり、元本割れのリスクがあります。
急な出費に備えるための生活防衛資金まで投資信託の購入に回してしまうと、いざという時に資金が足りなくなる可能性があります。まずは現金で確保しておく金額を決めた上で、投資に回す金額を考えることをおすすめします。
短期的な値下がりだけで慌てない
投資信託の価格は日々変動します。
積立を始めてすぐに価格が下がることも珍しくありません。短期的な値動きだけを見て慌てて売却してしまうと、長期的な運用のメリットを活かしにくくなります。
手数料や商品内容を確認する
投資信託には、購入時にかかる手数料(購入時手数料)や、保有中に継続的にかかる信託報酬などがあります。
同じような投資対象であっても、商品によって手数料は異なるため、購入前に確認しておくことが大切です。
NISAだから必ず利益が出るわけではない
新NISAは税制上の優遇制度であり、利益を保証する制度ではありません。
非課税になるのはあくまで「利益が出た場合の税金」であり、投資信託の値動きそのものが非課税によって変わるわけではない点は理解しておく必要があります。
新NISAで投資信託を買った後はどうする?
投資信託を購入・積立設定した後は、基本的には「長期・積立・分散」という考え方を軸に、コツコツ続けていくことがポイントです。
- 長期:短期的な値動きに一喜一憂せず、長い期間で運用を続ける
- 積立:毎月一定額を買い続けることで、購入するタイミングを分散する
- 分散:一つの国や資産に集中させず、値動きの分散を意識する
すでに投資信託を選んで積立を始めている方の中には、「実際にどれくらいの成果が出ているのか」が気になる方もいると思います。実際の運用実績や、値下がりを経験した際の考え方については、20代会社員の新NISA運用実績を公開|S&P500中心で積立した結果で公開しています。
まとめ
新NISAで投資信託を買うまでの流れを、7つのステップで振り返ります。
- 証券会社でNISA口座を用意する
- 投資信託を選ぶ
- つみたて投資枠か成長投資枠かを確認する
- 積立金額を決める
- 積立頻度・購入日などを設定する
- 目論見書などを確認して注文する
- 注文後に保有状況・積立設定を確認する
最初から完璧な金額や商品を決めようとする必要はありません。
制度と商品の内容を理解した上で、自分の家計に無理のない範囲で始めることが、長く続けるためのポイントです。
投資信託は元本割れのリスクがある金融商品です。ご自身の判断とリスク許容度に応じて検討してください。
よくある質問
Q. 新NISAで投資信託はどうやって買いますか?
証券会社のNISA口座にログインし、投資信託を選んで、つみたて投資枠か成長投資枠かを確認した上で、金額や積立設定を入力して注文します。詳しい流れは本文のSTEP1〜7で解説しています。
Q. 新NISAで投資信託を買うならいくらから始めればいいですか?
決まった正解の金額はありません。証券会社によっては月100円や1,000円といった少額から積立を始められる場合もあります。まずは家計に無理のない金額から始め、後から見直す方法もあります。
Q. 新NISAのつみたて投資枠では何を買えばいいですか?
つみたて投資枠は、金融庁が定めた基準を満たす投資信託のみが対象です。投資対象や連動する指数、信託報酬などを確認した上で選びます。S&P500とオールカントリーの違いについては別記事で詳しく比較しています。
Q. 投資信託は一括購入と積立購入のどちらがいいですか?
つみたて投資枠は積立のみですが、成長投資枠では一括購入も可能です。まとまった資金を一度に投資すると価格変動の影響を受けやすくなる一方、積立は購入タイミングを分散できます。どちらが合うかは、資金状況やリスクの考え方によって異なります。
Q. 新NISAで投資信託を買った後は何をすればいいですか?
積立設定を確認した後は、基本的に長期・積立・分散の考え方でそのまま継続するのが基本です。運用状況を定期的に確認しつつ、短期的な値動きに過度に反応しないようにすることが大切です。
まだ証券会社を決めていない方は、各社の手数料やサービスを比較したうえで、自分に合う証券会社を選びましょう。
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