新NISAを始めようと思っても、「結局いくらから投資すればいいの?」と手が止まってしまう方は多いのではないでしょうか。
証券口座は開設したものの、いざ積立額を設定する画面で悩んでしまう。月1万円で意味があるのか、それとも無理してでも枠を使い切るべきなのか、判断がつかないという声もよく聞きます。
この記事では、
- 制度上・商品上、新NISAはいくらから投資できるのか
- 自分の家計なら、いくら投資すればいいのか
という2つの疑問を分けて整理したうえで、投資額を決めるための具体的な3ステップを紹介します。読み終える頃には、「自分はいくらから始めればいいか」の考え方が見えているはずです。
新NISAはいくらから始められる?
新NISAには「20代なら○万円」という決まりはない
新NISAには、年齢によって推奨される投資額の決まりはありません。制度上は、投資できる金額の上限(投資枠)が定められているだけです。
「20代なら月3万円」「手取りの1割」といった目安をネット上で見かけることもありますが、これはあくまで一般的な目安であり、絶対的な正解ではありません。適切な投資額は、収入・家賃・家族構成・貯金の状況・住宅購入の予定などによって一人ひとり異なります。
投資信託は少額から購入できる
投資信託は、証券会社によっては月100円など、少額から積み立てられる場合があります。最低積立額は証券会社や商品によって異なるため、口座を持っている(または開設予定の)証券会社の公式サイトで確認しておくと安心です。
「まとまったお金がないと始められない」というのは誤解で、少額からコツコツ買い付けていく方法も選べます。
新NISAの年間投資枠と実際の投資額は別
新NISAには、つみたて投資枠が年間120万円(月あたり最大10万円)、成長投資枠が年間240万円という上限が設けられています(最新の制度内容は金融庁の公式サイトで確認してください)。
これは「投資できる上限額」であって、「投資しなければならない金額」ではありません。枠があるからといって、無理に満額まで投資する必要はない点は押さえておきましょう。
20代会社員なら新NISAはいくらから始める?
まずは月5,000円〜1万円からでもいい
初めて投資をする方であれば、月5,000円や月1万円といった少額から始めるのも一つの選択肢です。
少額だからといって意味がないわけではありません。まずは値動きに慣れること、積立を習慣化することにも価値があります。ただし、「少額でも必ず資産が増える」というものではなく、投資信託は元本割れのリスクがある点も理解しておく必要があります。
投資額は余裕資金から決める
投資に回すお金は、当面使う予定のない「余裕資金」から出すのが基本的な考え方です。生活費や近い将来必要になるお金にまで手をつけてしまうと、急な出費が必要になったときに困ってしまいます。
貯金が少ないなら投資額を抑える
まだ貯金があまりない段階であれば、無理に投資額を増やす必要はありません。急な出費に備えるための資金を確保しながら、無理なく続けられる金額から始める方法もあります。
「まず貯金、それができたら投資」という順番を必ず守らなければいけないわけではなく、自分の状況に合わせて投資額を抑えるという考え方です。
近いうちに使うお金は投資に回さない
結婚資金、引っ越し費用、車の購入費用など、数年以内に使う予定が決まっているお金は、投資には回さずに預貯金で確保しておきましょう。投資信託は元本が保証されていないため、必要なタイミングで目減りしている可能性もあります。
新NISAの投資額を決める3ステップ
自分に合った投資額は、次の3ステップで考えると整理しやすくなります。
STEP1|毎月の生活費を把握する
家賃、食費、水道光熱費、通信費など、毎月かかっている支出を洗い出します。ざっくりとした金額でも構いません。
STEP2|近い将来使うお金を分ける
数年以内に使う予定のある資金(結婚、住宅購入、車の購入など)は、投資とは別枠で確保しておきます。
STEP3|残った余裕資金から投資額を決める
収入から生活費と将来使う予定のお金を差し引いた「余裕資金」の中から、無理なく続けられる金額を投資額として設定します。
例えば、手取り22万円で生活費が18万円、近い将来の支出のために2万円を貯金しているケースであれば、残る2万円の範囲内で投資額を検討する、というイメージです。あくまで一例であり、金額そのものを正解として当てはめる必要はありません。
新NISAは月1万円からでも意味がある?
少額から始めるメリットは「続けやすさ」にある
少額から始めることには、次のようなメリットがあります。
- 値動きに慣れる
- 積立を習慣化する
- 相場が下がったときの心理を経験する
- いきなり無理な金額を設定してしまうリスクを避ける
いきなり大きな金額を投資すると、相場が下がったときに不安になり、続けられなくなってしまうことがあります。少額であっても、早い段階から積立を始めて値動きに慣れておくことには意味があります。
余裕ができたら積立額を増やす
投資は一度決めた金額をずっと続けなければならないものではありません。収入が増えたり、支出を見直せたりしたタイミングで、積立額を見直していけば十分です。長期・積立・分散投資の考え方については、金融庁の公式情報も参考にしてください。
20代会社員の新NISA投資額をケース別に考える
投資額の考え方は、状況によって変わります。「このケースなら○万円が正解」ということではなく、それぞれの状況で何を優先して投資額を決めるかを整理してみましょう。
- 貯金を優先したい人:急な出費に備える資金の確保を優先し、投資額は少なめに設定する
- 投資初心者でまず経験したい人:月5,000円〜1万円程度から始めて、値動きに慣れることを優先する
- ある程度貯金がある人:余裕資金の範囲で、生活に支障のない金額を投資に回す
- 収入・貯蓄に余裕がある人:無理のない範囲で投資額を増やし、非課税枠を活用する
- 近いうちに住宅購入など大きな支出がある人:住宅資金を優先し、投資額を一時的に抑える(住宅ローンがあっても新NISAはやるべきかの記事も参考にしてください)
私が20代で新NISAの積立額を増やしてきた方法
ここからは私自身の体験です。
私はつみたてNISAの時代から、S&P500に連動する投資信託を積み立ててきました。最初は月33,333円からのスタートで、その後、収入や生活が安定してきたタイミングで月5万円に増額。現在は新NISAで月10万円を積み立てています。
大切なのは、金額そのものよりも「最初から無理な金額を設定せず、自分の収入や家計の状況に合わせて少しずつ増やしてきた」という点です。私の場合は結果的に資産1,000万円を達成できましたが、これは「月10万円投資すれば同じようになる」という話ではありません。あくまで、自分のペースで金額を見直しながら続けてきた一例として参考にしてもらえればと思います。
(資産形成の詳細な推移については、20代会社員が資産1,000万円を達成した方法の記事で詳しく紹介しています)
新NISAの投資額を増やすタイミング
投資額を見直すタイミングとしては、次のような場面が挙げられます。
昇給したとき
収入が増えた分をそのまま生活費に使うのではなく、一部を投資額の増額に回すという考え方です。
固定費を見直したとき
通信費や保険料などの固定費を見直せた場合、その分を投資に回す余裕が生まれます(固定費削減で最初に見直すべき7項目も参考にしてください)。
生活防衛資金を確保できたとき
当面の生活を支える貯金が確保できていれば、投資額を増やしやすくなります。
投資を無理なく継続できるようになったとき
少額から始めて値動きに慣れてきたら、余裕資金の範囲で少しずつ増額を検討してもよいでしょう。
収入を増やし、支出を最適化し、生まれた余剰資金を投資に回す、という流れは、このブログ全体を通じての基本的な考え方でもあります。
新NISAはいくらから始める?よくある質問
Q. 新NISAは1,000円からでも始められる?
証券会社や商品によっては、月100円や月1,000円といった少額から積立が可能な場合があります。最低金額は各証券会社の公式情報で確認してください。
Q. 新NISAは月1万円でも大丈夫?
問題ありません。投資額に「正解」はなく、無理なく続けられる金額であることの方が重要です。
Q. 20代なら月3万円は多い?
多いか少ないかは、その人の収入や生活費、貯金の状況によって異なります。一律の基準として捉える必要はありません。
Q. 新NISAは満額投資したほうがいい?
年間投資枠は「上限」であり、「使い切るべき目標」ではありません。生活に無理のない範囲で投資額を決めることが優先されます。
Q. 貯金とNISAはどちらを優先すべき?
一般的には、まず当面の生活を支える貯金(生活防衛資金)を確保したうえで、余裕資金を投資に回す考え方が基本とされています。貯金額の基準は家庭状況によって異なるため、一律の金額を断定することは避けます。
まとめ|新NISAは無理なく続けられる金額から始めよう
新NISAの投資額は、「いくら投資すれば正解か」ではなく、「自分が無理なく継続できる金額はいくらか」で決めるものです。
- 制度上は少額からでも投資できる(最低金額は証券会社により異なる)
- 年間投資枠は上限であり、満額投資する義務はない
- 生活費と近い将来使うお金を分けたうえで、余裕資金から投資額を決める
- 収入や家計の状況に応じて、少しずつ増額していけばいい
まずは自分の家計を確認するところから始めてみてください。
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