「新NISAって聞いたことあるけど、何から始めればいいかわからない」
そう感じている20代会社員の方、多いんじゃないでしょうか。
私自身、社会人になってすぐに「老後2000万円問題」を耳にして焦りを感じた一人です。でも最初は、証券口座って何?積立って何を買えばいいの?という状態でした。
この記事では、そんな「投資ゼロ知識」の状態から新NISAを始めるための全体の流れを、7つのステップで地図のように解説します。各ステップの細かい操作手順や比較は専門記事に譲り、この記事では「何から手をつければいいか」を最短で理解できることを目指しています。
実際に楽天証券で新NISAを運用している体験をベースに書いているので、「口座を開いたはいいけどそこで止まってしまった」という方にも道筋が見えると思います。
この記事では、口座開設や積立設定の細かい操作手順そのものよりも、証券会社選び・投資商品選び・積立額の考え方・運用中の心構え・見直しのタイミングまで、新NISAを使った資産形成の全体像をロードマップとして解説します。それぞれのテーマをさらに詳しく知りたい方に向けて、専門記事へのリンクも用意しています。
この記事でわかること
- 新NISAの全体像と非課税メリット
- 新NISAを始めるまでの7つのステップの流れ
- 証券口座選び・投資商品選び・積立金額決めの考え方
- 相場が下がったときに気をつけたいこと
- 始めた後、資産形成につなげていく流れ
新NISAとは?まず全体像を理解する
制度の基本と非課税メリット
結論からいうと、新NISAは「投資で得た利益に税金がかからない」制度です。
通常、株や投資信託で利益が出ると、約20%の税金が引かれます。10万円の利益があっても、手元に残るのは約8万円。残りの2万円は税金として消えていきます。
新NISAを使えば、この約20%の税金が非課税になります。生涯の非課税投資枠は最大1,800万円で、旧NISAのような「20年で終了」という期限もありません。また、一度売却した分の枠は翌年以降に復活する仕組みになっているため、結婚や住宅購入などでまとまったお金が必要になっても、売った分をあとで再利用できます。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 最大120万円 | 最大240万円 |
| 生涯非課税限度額 | 1,800万円(合計) | 1,200万円(内数) |
| 主な対象商品 | 長期向けインデックスファンド | 個別株・ETF等も対象 |
制度の詳細は今後見直される可能性もあるため、最新の情報は金融庁の新NISA特設ページもあわせてご確認ください。
20代会社員が新NISAを考える理由
20代が新NISAを検討する価値がある理由の一つは、「運用できる時間の長さ」にあります。
資産運用では複利の力が働くため、一般的に運用期間が長いほど資産が増えるペースは大きくなりやすいと言われています。逆にいえば、開始が数年遅れるだけでも、将来的な差につながる可能性があります。
「でも今の給料じゃ難しい」という気持ちはわかります。月1万円からでも始めることに意味はありますし、無理のない金額から少しずつ試していくという考え方でも十分です。
ただし、新NISAは元本保証の制度ではありません。投資信託や株式の価格は上下するため、短期間で見れば資産が購入時より減る(元本割れする)こともあります。過去のデータでは長期・積立・分散を続けた場合に元本割れが確認されにくい傾向はありますが、これは将来の運用成果を保証するものではない点は押さえておいてください。
新NISAを始める7ステップ
新NISAをうまく続けられる人と途中でやめてしまう人の違いは、最初のしくみ作りにあることが多いように感じます。
「毎月手動で買う」「相場を見てタイミングを判断する」という方法は、心理的な負担が大きくて続きにくい傾向があります。感情が入る余地をなくして、できるだけ自動で回るしくみを最初に作っておくと、続けやすくなります。
全体の流れは、この7ステップで整理できます。それぞれの詳しいやり方は、専門記事にリンクしていますので、気になるステップから読み進めてみてください。
| ステップ | 内容 | この記事での位置づけ |
|---|---|---|
| STEP1 | 証券口座を選ぶ | 選び方の考え方だけ紹介 |
| STEP2 | 積立方法を決める | クレカ積立の概要を紹介 |
| STEP3 | 投資商品を選ぶ | 考え方の軸だけ紹介 |
| STEP4 | 積立金額を決める | 目安と注意点を紹介 |
| STEP5 | 積立を設定する | 基本の考え方のみ紹介 |
| STEP6 | 長期で続ける | 暴落時の考え方を紹介 |
| STEP7 | 年1回だけ見直す | 見直しの視点を紹介 |
STEP1 証券口座を選ぶ
証券口座選びで大切なのは、手数料の安さとポイント還元の相性です。楽天証券・SBI証券・マネックス証券など、主要なネット証券はいずれも手数料が低く、クレカ積立でポイントが貯まる仕組みを持っています。
私は楽天銀行・楽天カードを普段から使っていたこともあり、楽天証券を選びました。マネーブリッジやクレカ積立が普段の生活とつながっているので、口座を分けて管理する手間がなかったのが決め手です。
どの証券会社が自分に合うかは、普段使っているポイント経済圏によって変わります。各社の還元率やサービス内容の詳しい比較は、こちらの記事にまとめています。
STEP2 積立方法を決める
積立の入金方法には、クレジットカード決済や証券会社独自の電子マネー(楽天キャッシュなど)を使う方法があります。中でもクレカ積立は、投資するだけでポイントが貯まるという点で、多くの人が最初に検討する方法です。
還元率やカードの年会費は証券会社・カードの組み合わせによって変わるため、一度設定すれば終わり、というよりは、積立額が増えてきたタイミングで見直す前提で考えるとよいと思います。
STEP3 投資商品を選ぶ
投資商品選びでは、代表的な選択肢としてS&P500(米国株中心)とオルカン(全世界株式)の2つがよく挙げられます。
- 米国企業の成長に比較的集中して投資したい場合は、S&P500が候補になります
- 米国以外の国・地域も含めて幅広く分散したい場合は、オルカンが候補になります
どちらが正解というものではなく、自分がどこまでの値動きなら受け入れられるか(リスク許容度)や、どんな考え方で世界経済を見ているかによって選び方が変わります。信託報酬(運用コスト)が低い商品を選ぶという点は、どちらを選ぶ場合でも共通して意識したいポイントです。
STEP4 積立金額を決める
積立金額を決める前提として、まず生活防衛資金(生活費の数か月分の目安)を普通預金などに確保しておくことをおすすめします。
生活防衛資金がない状態で積立を始めると、急な出費が発生したときにNISAを解約せざるを得なくなることがあります。相場が下がっているタイミングで売ることになれば、その時点の損失が確定してしまいます。
その上での積立額の目安として、手取りの中から無理なく続けられる範囲で設定するという考え方があります。金額そのものより、収入が上がっても生活費を増やしすぎず、積立に回せる余地を残しておくことのほうが、長い目で見ると影響が大きいように感じます。
私自身、転職で収入が上がったときに生活水準をそのままにして積立額を増やしました。この判断が、20代で資産1,000万円に近づけた要因の一つだったと感じています。
STEP5 積立を設定する
証券口座・積立方法・投資商品・金額が決まったら、あとは積立の設定をするだけです。多くの証券会社では、スマートフォンだけで手続きが完結します。
設定の際は、分配金が出た場合に自動で元本に組み込まれる「再投資型」を選んでおくと、複利の効果を活かしやすくなります。設定が完了したら、あとは長期の視点で見守っていくフェーズに入ります。
STEP6 長期で続ける
株価が大きく下がると、「解約したほうがいいのでは」と不安になることがあります。ただ、定額で積み立てている場合、株価が下がったときほど多くの口数を買えるという面もあり、下落局面ですぐに売却することが必ずしも良い選択とは限りません。
私が積立を始めてから、リーマンショックのような大きな暴落は経験していませんが、関税をめぐる動きや地政学的なニュースの影響で、短期間で資産が大きく揺れる場面は経験しています。正直、毎日残高を確認していると気が気ではなくなるので、今はマネーフォワードで週1回ざっと確認する程度にとどめています。それだけでも、精神的な負担はかなり軽くなりました。
相場の下落に動揺しにくくなる一つの方法として、生活費とは別に生活防衛資金を確保しておき、投資に回すお金は「当面使う予定のない余裕資金」に限定しておくという考え方があります。過去の主な暴落を振り返ると、時間をかけて回復してきた例が多い一方、回復までにかかる期間は暴落の種類によって大きく異なるため、「必ず戻る」と断定できるものではありません。
また、NISA口座で損失が出ても、特定口座の利益と相殺(損益通算)することはできません。含み損の状態で売却するかどうかは、目先の値動きだけでなく、資金の使い道や運用を続けられる期間もあわせて考えたい判断です。
STEP7 年1回だけ見直す
インデックスファンドはファンド内で自動的に銘柄が入れ替わる仕組みになっているため、投資家側が毎月細かく調整する必要は基本的にありません。むしろ頻繁に手を加えるほど、感情が入り込みやすくなる面もあります。
おすすめは、毎年12月や自分の誕生月など、見直すタイミングをあらかじめ固定しておくことです。昇給・転職・結婚・出産といったライフイベントがあった年は、積立額や資金の配分を見直すきっかけにするとよいと思います。
私自身、結婚後も積立額は変えていません。夫婦で財布を分けていて、それぞれが自分の資産形成を続けているスタイルです。ただ、子どもが生まれれば教育費など共通の支出が増えるため、そのタイミングで改めて家計全体を見直す予定です。
なお、数年以内に使う予定が決まっているお金は、値動きのあるNISAではなく、普通預金や定期預金など元本が確保された方法で管理しておくほうが安心です。住宅購入とNISAの資金配分で迷う場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
新NISAで失敗しないためのポイント
- 生活防衛資金を確保する:積立を始める前に、急な出費に対応できるお金を別に持っておく
- 近い将来に使う予定のお金は投資に回さない:数年以内に使い道が決まっているお金は預金で管理する
- 自分のリスク許容度を考える:どこまでの値下がりなら受け入れられるかは、収入・資産状況・家族構成によって人それぞれ異なる
- SNSなどの情報だけで頻繁に売買しない:「○○ショックが来る」といった話に反応して商品を乗り換えると、手数料や機会損失が積み重なりやすい
- 長期・積立・分散という基本の考え方を軸にする:商品をあれこれ組み合わせるより、シンプルな構成を保つほうが管理しやすい傾向がある
FP2級の知識を学んだ立場からも感じるのは、複雑な運用より「無理のない範囲で続けること」の重要性です。ただし、どの商品・どの金額が自分に合うかは、最終的にはご自身の状況に応じて判断してください。
新NISAを始めた後はどうする?
積立を始めたあとは、基本的には「触らずに続ける」ことが中心になりますが、実際にどんな値動きを経験するのか、他の人の運用実績が気になる方も多いと思います。
私自身の新NISAの運用実績や、相場が動いたときに実際にどう感じ、どう対応したかは、こちらの記事で公開しています。
新NISAから資産形成につなげる
新NISAは、資産形成という大きな流れの中の一つの手段です。積立を続けながら、収入を増やす・支出を見直すといった土台の部分も並行して整えていくと、投資に回せる金額そのものを増やしていくことができます。
私自身が、収入アップ・支出の見直し・新NISAをどう組み合わせて20代のうちに資産1,000万円に近づけたか、その過程はこちらにまとめています。
まとめ|今日からやるべきこと
この記事の内容をひとことでまとめると、「全体像をつかんだうえで、無理のない範囲で早めに始めてみること」です。
難しい知識をすべて理解してから始める必要はありません。証券口座を選び、投資商品を選び、無理のない金額でクレカ積立を設定する。この流れが一通り終われば、あとは長期の視点で見守っていくフェーズに入ります。
今日やることを整理すると、次の3つです。
新NISAは、行動を起こした分だけ、非課税というメリットを長く活かせる制度です。まずは自分に合う証券口座を選ぶところから、始めてみてください。
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私が実際に使っている証券口座です。楽天銀行とのマネーブリッジで入金の手間がなく、クレカ積立でポイントも貯まります。もちろん、SBI証券やマネックス証券が合う方もいるので、迷う場合は上の比較記事もあわせてご覧ください。
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